ディレクターが語るWordPressブロックエディタのメリットと導入のポイント
こんにちは。ディレクターの佐藤です。
昨今、CMSのシェア率をますます拡大させているWordPressですが、今回はそんなWordPressのブロックエディタについて、web担当者さまに向けて特徴やメリット、導入時の注意点などをご紹介いたします。
WordPressの導入、改修を検討されている方や、
「ブロックエディタって聞いたことあるけど、どんな機能なのか良くわからない…」といった課題・お悩みを解決する内容となっておりますので、最後まで読んでいただけると嬉しいです!
1. ブロックエディタとは?
ブロックエディタは、2019年にリリースされたWordPressバージョン5.0から標準搭載となった記事投稿(編集)機能の一種で、別名Gutenberg(グーテンベルク)と言います。
このブロックエディタが登場するまで主流だった投稿機能に「クラシックエディタ」があります。
上図のようにクラシックエディタでは、記事編集画面に本文を入力するフィールドが一つだけ設置されており、
Microsoft Word(ワード)やMicrosoft PowerPoint(パワーポイント)に似た感覚で文字の入力や画像の配置ができるため、web初心者の方でも馴染みのある操作で記事を作成することが可能です。
しかし、2つ以上の段落を横並びにしたり、テキストまわりに装飾を加えたり、複雑なレイアウトや装飾にしたい場合は、「テキストモード」に切り替えて、コード入力をする必要があります。
クラシックエディタで、複雑にコンテンツを設置する場合は編集操作のハードルがぐっと上がってしまうというデメリットがありました。
対して、新しく登場したブロックエディタでは従来のクラシックエディタにおける操作性のデメリットが解消されました。
見出しや本文、画像といった要素ごとに専用のブロックを設置し、
ブロック内のフィールドにテキストや画像などを入力していく操作となるため、
複雑なレイアウトや装飾になるコンテンツも、コード編集をすることなく設置が可能です。
2. ブロックエディタの特長
直観的な操作でコンテンツを作成・編集できる
ブロックエディタは、前述したとおりテキストや画像などの要素をブロックで設置していく操作となります。
設置したブロックをドラッグ&ドロップの操作で移動したり、ブロックとブロックの間に新しくブロックを追加、といった直観的な操作で記事編集を行うことが可能です。
カスタムブロックで複雑なコンテンツも設置可能
ブロックエディタでは、WordPressが標準で搭載している見出しや本文、画像など汎用的な要素のブロック以外にも、
プラグインをインストールすることで、複雑な仕組みや表示画面上に動きを持たせる「カスタムブロック」を作成することが可能です。
カスタムブロックで作成可能なコンテンツ例
- クリックすると折りたたまれていた要素を表示するアコーディオン
- PC、SPでレイアウトが切り替わるテーブルコンテンツ
- クリックすると表示している画面の上に別画面を表示するモーダルウィンドウ
- 大画像 + サムネイルスライダーを組み合わせた画像一覧コンテンツ
- 強調したいコンテンツに背景を設定する入れ子形式のブロック
このようなカスタムブロックをあらかじめ作成、用意しておくことで、
複雑な仕組みや動きのあるコンテンツを、管理画面から直観的な操作で作成することが可能になります。
カスタマイズすればSEOに配慮した構造に
SEOに有効な記事ページの作成においては、下記のような正しいセクション構造を持ったコンテンツ作成が重要になります。
実は、WordPress標準搭載のブロックだけではこのセクション構造を担保することがなかなか難しいのですが、前述したカスタムブロックをベースに投稿機能を搭載することで、
見出しや特定のブロックにセクション構造を持たせて、SEOに配慮した記事ページの制作を行うことが可能になります。
3. 導入時の注意点・ポイント
投稿操作は簡単になるが機能を搭載する作業の難易度は高い
ブロックエディタは、従来のクラシックエディタよりも記事編集の操作が直感的になりました。さらに、カスタムブロックを活用することで複雑な仕組みや動きのあるコンテンツも、直感的に配置することができます。しかし一方で、その機能を搭載する作業の難易度は高くなる傾向にあります。
また、カスタムブロックの自由度が高い反面、カスタムブロック作成時の想定と異なる設置をしてしまうと、コンテンツの表示が崩れてしまうなどの不具合が発生する場合があります
そのため、導入時に設置するコンテンツの内容は配置パターンを明確にしてマニュアルなどに落とし込み、ルールに基づいて運用していくことがとても重要になります。
弊社では、今までの豊富な実績や柔軟に対応できる実装技術をベースに、
お客さまの体制やご要望にあわせた導入のご案内と、運用面でのサポートが可能です。
クラシックエディタからの切り替えについて
ブロックエディタの導入時には、過去にクラシックエディタで作成した記事の移行についてもよくご相談をいただきます。
過去記事の移行はサイトの構造によっていくつか方法があるのですが、
ほとんどの場合が、「クラシックエディタのコンテンツ」を「ブロックエディタの形式」で一括置換する流れになります。
上記作業は、データベースの操作が必要になりますが、
データベース関連の作業は誤りがあるとwebサイトの致命的な不具合に繋がるリスクもありますので、ご不安な方は是非、弊社にご相談いただければと思います。
4. 最後に
ブロックエディタの機能は、導入こそハードルが高いものの、
運用面においては多様なコンテンツを柔軟かつ自由度高く作成することができる機能です。
弊社では、今回ご紹介した機能はもちろんのこと、さまざまなカスタマイズや機能改修のご要望にお応えすることができます。
CMSの専門的な内容は難しく捉えられがちですが、わかりやすくサポートいたしますのでお気軽にご相談ください。