「ゴールを見据えたサイトプランニングで結果にコミット!」 成果の出るwebサイトのつくりかた
前回に続きまして、webディレクション歴20年のデスクトップワークスの田口さまを講師にお招きした、webディレクター研修の内容をまとめていきます。
- 講師プロフィール
- 田口 真行(たぐち まさゆき)
- 株式会社デスクトップワークス 代表取締役
- ●Webディレクタースクール 主宰。社団法人 日本ディレクション協会 副会長1999年、フリーのWebディレクターとして独立。企業サイトの企画制作運用を手掛ける傍ら、攻殻機動隊トリビュートアルバムのアートディレクションや、SKYPerfecTV!のクリエイター向け番組『DesktopTV』のプロデュース、セミナーイベント『エンタミナ』の主催など、Web以外の分野でも幅広く活動。2014年、Webディレクター育成機関『Webディレクタースクール』を設立。独自手法のディレクションを題材にした実践型の研修講師として全国各地での講演活動や、株式会社スクーのレギュラー番組『田口真行のWebディレクション講座』の生放送配信を行う。2017年、世界初となるWebディレクター向けのサイトプランニングツール『Webディレクター手帳』を開発。著書に『現場のプロが教えるWebディレクションの最新常識知らないと困るWebデザインの新ルール2』(エムディーエヌコーポレーション、共著)、『第一線のプロがホンネで教える超実践的Webディレクターの教科書』(マイナビ、共著)。株式会社スクー2014年度最優秀公認団体賞 受賞。CSSNite2年連続ベストスピーカー 受賞(2015年、2016年殿堂入り)。
第2回目は、「サイトプランニング」についてです。
サイトプランニングといっても言葉の意味は幅広く、web制作会社によって考え方はそれぞれです。
本記事では、サイトプランニングを「ユーザー(ターゲット)をコンバージョンへ導くために、コンテンツを考えていくこと。」と定義します。
コンバージョンを基にサイトプランニングを考える
サイトプランニングするうえで大事なポイントは、「顧客はwebサイトを手段として、それに伴う成果に投資している。」ということです。
webディレクターは「コンバージョン(成果)」を達成するための営業ツールを制作している。という認識で進行することが重要です。
コンバージョンとは、ユーザーがサイト内で「ゴールとしているアクション」を起こした状態のことをいいます。
コンバージョンの例としては、
- 商品の購入
- 会員登録
- お問い合わせフォームの送信
- 見積りフォームの送信
- 電話での連絡
- メルマガの登録
などが挙げられます。
コンバージョンは商品の購入数など、定量的に計測可能なことが望ましいです。
「ブランド力の向上」などは計測が難しいので、具体的に「何を達成したらブランド力が向上したといえるか」を考えたうえで、定量的なコンバージョンの定義が必要です。
コンバージョンとコンテンツの考え方について
サイトプラン二ングする際、先にコンバージョンを設定してから、サイト設計・コンテンツを考えていきます。
コンバージョンを設定せずにサイト設計を進めることは、ゴールも分からず闇雲に走っている状態と同じです。
ゴールを明確にし、どういう道筋(コンテンツ)でユーザーをゴールへ導いてあげるのかを整理していく必要があります。
そのゴールをどこに(何に)するのかを固めることが重要です。
たとえばユーザーの会員登録をコンバージョンとした場合、「会員になると商品が無料でもらえる」コンテンツなど、ユーザーにとってメリットがあり、かつ興味を持ってもらえそうな内容を企画し、コンバージョンへ誘導するなどです。
また、コンテンツを企画するうえで重要なのが、ユーザーの行動パターンです。
どんなユーザーが、サイト内でどんな遷移をしてコンバージョンへ辿り着くか、目的は何か、などユーザーの行動と目的について仮説を立てて考えていく必要があります。
ユーザーの行動パターンについては、次回の情報整理の回で合わせてまとめていきます。
まとめとポイント
コンテンツを考えることが得意なディレクターは多いかと思いますが、コンバージョンを考えることが得意なディレクターは少ないように感じます。
これはユーザーの本質的な目的・ゴールを検討せずにサイト設計を優先し、全体を俯瞰することができていないからです。
冒頭でも述べたようにサイトプランニングは、「ユーザー(ターゲット)をコンバージョンへ導くために、コンテンツを考えていくこと。」が重要です。
今回の研修では、どういったコンテンツがあればユーザーはアクションを起こすのか。ということを深堀りし、サイトの構成・設計を考える必要があるということを学びました。
サイトプランニングのポイント
- まずはコンバージョンを検討し、その後コンテンツを企画する
- コンバージョンは商品の購入数など、数値で計測できるものを設定する
- コンバージョンの設定にはユーザーの行動パターンを洗い出し検討する
第2回目はサイトプランニングについてまとめてみましたがいかがだったでしょうか。
次回はサイト制作における情報整理についてまとめていきます。